子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から

子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から ブレイディみかこ

 

保育士の視点からみた英国の政治の話。

「底辺」からみると、政治の変化がよくわかる。政治が福祉に力をいれているときは、「底辺」の保育所には活気があったし、問題は保育所の中のことだったように思う。(子どもが乱暴だとか、その親の抱えている問題とか)緊縮政治になると、「底辺」の保育所は最後にはつぶれてしまう。

ブレイディみかこって文章が上手だし、語り口も斬新で、イギリスの状況もわかるし、偏見やバイアスみたいなものも冷静に見て書いていて、なるほどなあと思う。

本は二部構成になっていて、一部は2015年3月~2016年10月までの緊縮託児所時代、二部は2008年9月~2010年10月までの底辺託児所時代と、話が戻る形になって書かれている。

問題の本質が時代によって変わることもわかる。

図書館で借りて読んだが、買って手元に置きたい本。