子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から ブレイディみかこ 保育士の視点からみた英国の政治の話。 「底辺」からみると、政治の変化がよくわかる。政治が福祉に力をいれているときは、「底辺」の保育所には活気があったし、問題は保育所…
予言の島 澤村伊智著 ぼぎわんが、来ると同じ著者で期待して購入。 ストーリーと別に仕掛けがあるんだろうなとは思ったけど、ネタバレまで気づかず。 でも、すごい!斬新!とかいう仕掛けではないかな…。 『葉桜の季節に君を想うということ』の仕掛けがすご…
ししりばの家 澤村伊智著 ぼぎわんが来るシリーズ。琴子の子どものころの話や育った家庭がほんのり垣間見える。ぼぎわんほどの面白さはなかったかなー。幽霊?呪い?の力が強すぎて、にわかに信じられないというか、入り込めないというか…。 ただ、琴子視点…
『キリンの子』を読む 鳥居歌集を読むつどい実行委員会編 雨宮処凛の女子の呪いで登場した、歌人鳥居の歌を読んでみたいと思って手にした本。 歌をいきなり読んでみてもわからないかもしれないと思ったから。 思っていた以上に字が大きくて、すぐ読めた(笑…
「女子」という呪い 雨宮処凛著 集英社 女性の生きづらさを書いた本。 ああ、そうそうって共感しながら読んだ本。 本当に、雨宮処凛は、いまの社会をうまく言い当てる。 この本で紹介されていた、セーラー服歌人・鳥居は衝撃だった。 小学5年生で母親が自殺…
デス・ゾーン~栗城史多のエベレスト劇場~ 河野啓著 会社の先輩に最近読んで面白かった本は何か?と尋ねたら、この本を挙げて、貸してくれた。勧めてもらわなかったらきっと読まなかったと思う。栗城史多を否定的な見方をしていたから。でも、先輩のプレゼ…
はるなつふゆと七福神 賽助著 ゲーム実況の三人称の一人、鉄塔さんが賽助名義で書いた初の小説。第1回「本のサナギ賞」優秀賞受賞作。 不景気で会社を首になってしまった女性が、近くの神社にお参りにいき、再就職を願ったら、福禄寿と寿老人が訪れてきてし…
乱反射 貫井徳郎著 バタフライエフェクトを小説にしたって感じ。 1人1人の小さな悪事が結果的に幼い子どもを死なせてしまったという話。 悪事なのか、モラルのなさなのか、欠けた良心なのか。 事故や不幸が起こるときは、確かにいつも小さなエラーが重なる…
戦争とこの国の150年~作家たちが考えた「明治から平成」日本のかたち~ 保坂正康、西村京太郎、池内紀、逢坂剛、浅田次郎、半藤一利 対談 保坂正康が5人の作家と対談して、明治維新から150年を考えた本。 半藤一利が亡くなったのを機に、何か読んで…
銀河鉄道の夜 宮沢賢治 ポプラ社ポプラポケット文庫 次回の課題本。1月中に読んだ。 純文学は読みにくいので、なるべく読み切れるように子ども用の本を選んだ。 印象に残ったジョバンニの言葉に 「ザネリはどうしてぼくがなんにもしないのにあんなことをい…
お引っ越し 真梨幸子著 いやミスで知られる真梨幸子だが、いやミス感はそこまでではない。 扉、棚、机、箱、壁、紐、解説の7話で構成。 本編だけ読んでもわからなかったことが、解説を読むとそういうことかとわかる仕掛け?になっている。アオシマという登…
楽園とは探偵の不在なり 斜線堂有紀著 天使が降臨し、2人以上の殺人を犯すと天使に地獄に落とされる世界で連続殺人は可能か?というミステリー。 設定が魅力的ではあったけど、深みはあまり感じなかったかなー。 2人以上殺すと、天使が現れて地獄に落とさ…
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ著 英国人男性(正確にはアイリッシュ)と結婚した日本人女性が、その間に生まれた息子を通じて感じる英国の階級格差や分断、偏見、差別などを書いたエッセイ。 まず、この題名がめちゃくち…
持続可能な魂の利用 松田青子著 絶対に読もうと決めていた一冊。 小説の形で、現代の日本社会が女性にとっていかに生きにくいかを描いている。 かつて、女性がセクハラを受けたときに「減るもんじゃないし」という心ない言葉を言う「おじさん」がいた。(こ…
今月の読書会の課題本「ふたつの日本~「移民国家」の建前と現実」望月優大著 日本はすでに移民国家となっている、ということをデータで示した本。 もっと具体的な内容が読みたかったかな…。 ただ、読書会の意見交換はよかった。あと、おわりにで、「移民」…
本とか映画とか漫画とか読んだ感想を書くブログにしたい。 今年を振り返って、一番印象に残った本は何かと考えたら、頭に浮かんだのは鬼滅の刃だった。別にそれは悪くない。でも、もっと本を読もうと思った。 2021年は、1年の最後に、ああ今年はたくさ…