戦争とこの国の150年~作家たちが考えた「明治から平成」日本のかたち~

戦争とこの国の150年~作家たちが考えた「明治から平成」日本のかたち~

保坂正康、西村京太郎、池内紀逢坂剛浅田次郎半藤一利 対談

 

保坂正康が5人の作家と対談して、明治維新から150年を考えた本。

半藤一利が亡くなったのを機に、何か読んでみようと思い、とっかかりやすそうだったので読んでみた。

西村京太郎は軍のエリートを育てる幼年学校に通っていたこと(通ったのは1年。15歳で入学もすぐに終戦)や、浅田次郎自衛隊に2年入隊していたことなど、私にとっては意外な事実を知った。

すべての作家が第二次世界大戦を経験しているか、もしくは軍と近いところにいたことがある経験を持っていて、体験からくる言葉の重みを感じた。

 

半藤一利との対談は、まず幕末から明治にかけての歴史で通説となっていることを知っていることを前提に、その通説を否定しているので、持っている知識によって理解の深まりが違うのかなと思った。戦争を進めたのが官軍で、止めようとしたのが賊軍という本人も言っているがちょっと乱暴なくくり方をしているが、それは敗戦後の悲惨さを知っているものと知らないものの違いという対比をしていて納得した。

 

今の日本は私も含めて戦後すら知らない世代になってきて、ヒトラーが台頭した時代に似ているといわれる。もっと歴史を勉強しようと思う。