「女子」という呪い

「女子」という呪い 雨宮処凛著 集英社

 

女性の生きづらさを書いた本。

ああ、そうそうって共感しながら読んだ本。

本当に、雨宮処凛は、いまの社会をうまく言い当てる。

この本で紹介されていた、セーラー服歌人・鳥居は衝撃だった。

小学5年生で母親が自殺し、施設で生活するようになるが、虐待を受け、義務教育も受けさせてもらえなかった。そんな彼女が短歌と出会って世の中に訴えていくようになる。

こんなに悲しい人生を送っている人がこの日本にいることが驚きだった。

私が知らないだけで。鳥居も施設での虐待を訴えても信じてもらえなかったという。

教育を受けたいという思いをセーラー服であらわしているんだという。

 

雨宮処凛もセクハラから自分を守るためにゴスロリファッションをしていたんだそうだ。30代後半からゴスロリを着なくなってきたそうだが、セクハラを受けにくい年齢になってきたからということだろうか。

ただ、セクハラは年齢を重ねてもあるように思う。いい年して騒ぐなよとか、若い子にはすぐセクハラって言われちゃうからとか。

 

男女平等とかジェンダーとかいうと、怖い女、ものわかりの悪い女、面倒な女と思われそう(というか思われる)のが怖くて言い出せない自分というものもいる。実社会でどう自分がふるまうべきなのかは、悩ましいところ。